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創業の精神

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創業の精神

己に打ち克つ精神

私が銀行を辞めて独立したとき、「失敗するからやめとけ」「素人ができるはずがない」「危ない橋を渡るな」と、人様からいろんなことを言われた。そんな忠告も聞かず、自分が思いこんだ道、自分の決めた道に突き進んだ。

 

「人に負けてたまるか」「なにくそ」「絶対に成功する」・・

 

そういう思いで、夜討ち朝駆けで頑張った。一件の仲介からこつこつやって、軌道に乗ってきた。
「これで商売は順調や。盤石や」そう思った矢先、自分が信用しきっていた社員が、辞めたいと言い出した。
「なんでや」「人並み以上に給料払てるやないか。お前をここまで育てたのは私やないか。私の気持ちがわからんのか」・・
無念やった。悔しかった。

 

だが待てよ。私は考えた。社員の気持ちを真剣に受け止めてきたのか? かわいい我が子を思う親の気持ちで考えてきたのか?
私は有頂天になっていた。飲み屋に通い、毎日ゴルフ三昧をし、好き放題していた。悪魔の誘惑に負けてたんや。
どん底に突き落とされた。人に勝ったと思っていたが、自分に負けていた私がいた。
そこには、人に勝とう、世間に勝とう、肩肘を張っていた傲慢な自分がいた。
私は人に勝つことばかり考えてきたんや。それがそうやない。自分の甘い心に打ち克つことが大事なんや、と初めて気がついた。「足元を見直そう」「初心に帰ろう」 心からそう思った。

 

人の心の中には、ええ神さんと悪い神さんがいるで。悪い神さんがささやくで。
「こっち来い、こっち来い」と、楽で楽しい道に呼ぶで。
ええ神様は、「難しい困難な道に来てみぃ」て言うで。
そのときに、君らはどっち選ぶ? 人生、よく考えなあかんで。
誰でもそこそこ仕事ができるようになると、人の話が聞けなくなる時期があるで。
悪魔の誘いに乗ったらあかんで。自分に克てよ。
困難な道にぶち当たっても、自分に克って乗り越えていってほしい。
それが結局自分のためになるんや。
私も死ぬまで一生懸命自分に挑戦するで。みんなも自分の夢に向かって、自分に負けず、挑戦し続けていってほしい。

 

 

 

自立の精神

私が小学校の5年生のとき、新聞配達を始めた。卒業する先輩に選ばれて、譲ってもらった30軒の配達先。子供心に、毎日朝早く起きて、続けるのは辛かった。でもやらなあかん。
毎日、雨の日も雪の日も、歯を食いしばって頑張った。犬に吠えられ、怖かった。どうすればうまく配れるか、誰も教えてくれへん。
7時までに配るために、自分で効率のええ道順を考えた。集金をするときは、平日行っても誰もいいひん。みんながいる日曜の朝をめがけて行った。
集金に行っても、嫌々渡す人もいれば、「ようがんばってるな」とお菓子をくれる人もいる。
「藤ちゃん、頑張りや」と言われると、うれしかった。ちゃんと続けなあかんなと責任感が芽生えてきた。これが私の商売の原点や。

 

自立とは、すべてを自分のこととして受け止め、自分で考え、行動して、自分で完結させることやと思う。

 

例えば、会社に「雨漏れがする」「トイレが詰まった」「水が出ない」等、苦情の電話がかかってきたとき、入居者の身になって、即現場に行って対応する。
原因がどこか、突き止める。自分の手に負えなかったら、業者に振って終わりではなく、どうなったか最後まで確認する。
そして、入居者が喜んでくれたかどうか確認して、初めて自分の仕事が完了するんや。
人ごとにしたらあかんで。受け身・指示待ち・傍観者ではあかんで。お客さんが喜んでくれたことを確認するまでやらなあかんで。

 

イズミの社員は、人にもたれるのではなく、体を張って、現実から逃げんとぶつかっていく人。
自分の足で立って、きびきび行動し、人から頼られ、信頼される人。イズミの社員やったら安心や。あいつやったら間違いない。
私は、株式会社イズミをそういう集団にしたい。

 

 

感謝報恩の精神

私が銀行を辞めて商売をしようと思い悩んでいたときに、「親父、どう思う?」と訊いたら、
「おまえが一生懸命考えた末に決めたことやったら、思うようにやれや」 その一言で決心がついた。
「お母(か)ちゃん、銀行を辞めたいと思う。商売をしたいと思う。どやろう。」
「そんなことやめてくれ。銀行員というのは立派な職業やないか。何を考えてるんや」と、お母(か)ちゃんは私のことを思い、思いとどまるよう諭した。それでも振り切って銀行を辞め、この会社を設立した。間なしにお母ちゃんから手紙が来た。

 

退社おめでとう。- 大過なく務められたことを、大自然・人様に感謝しよう。
開店おめでとう。- 金目的でなく人様の役に立ち、喜んでいただける商売人になって下さい。
長い人生をあせらずに、ありがとうを忘れずに、神仏に許していただいて頑張ってください。
合掌 母より

 

私はこの手紙を見て号泣した。 そして、その手紙を神棚に置いた。
迷ったとき、苦しいとき、この手紙を見ると、原点に戻れる。ありがたい。心から感謝する。
親はどこまで行っても、子が心配。親が望んでいるのは、健康に注意して、幸せに暮らしてほしい。それが親の願いや。

 

人は生まれて、様々な人から恩を受ける。親・師・友達・上司・社会・・・
人は誰一人、一人で生きてはいけない。
この恩は、決して忘れたらあかんし、これらの恩に感謝して、生きているうちに報いなあかん。
この気持ちを忘れたら、人やないで。
感謝する気持ちを、どんな形でもいいから、あらわそう。

 

この素晴らしい感謝の気持ちを持った人間の集まりが、株式会社イズミや。
感謝・報恩の精神で社会に貢献しよう。

 

 

自利利他の精神

私が独立したときは収入が0やった。
家族がいるし、まず家庭を安定させるために、がむしゃら・無我夢中で働いた。
でも、お客さんと会っているときは、そんなことより、自分がお客さんのためになれて、お客さんが喜んでくれる、それが一番うれしかった。
それで尚かつお金も貰える。こんなええ商売はないと思った。

 

土地の買収案件があった。地主さんは20人。最初は何回行っても門前払い。
あきらめたらあかんと思った。断られても断られても、あきらめんと続けて行った。
地主さんの悩みごとの相談にも乗った。誠心誠意対応した。

 

あるとき、「まぁあがれや」と言ってくれた。うれしかった。「お前には負けた」と言ってくれた。それから話はトントン拍子。あとの地主さんも、堰を切ったように契約してくれた。
お金を渡した。みんな喜んで感謝してくれた。この商売をやっててよかったなと思った。思えば、自分の立場を忘れて、売り手と買い手の立場を真剣に考えて、一生懸命にやっていた。 そうすれば必ずいいものが返ってくると体感できた。

 

いつも言うてるやろ。朝来たら、店の掃除。笑顔・挨拶・返事・時間を守る。即行動する。絶対に懸案事項を持たない。悩んだらすぐ報告・相談せなあかん。
これらはすべて、お客さんに喜んでもらうために言うてるんやけど、本当は自分たちのためにもなってるんやで。これを継続することは、即ち、自分を磨いていることやで。

 

そして、こういう行動ができていれば、自然にお客さんが来てくれるし、信用されるようになるんや。
お客さんのためにいろいろ考え、工夫して、創っていくこと、それはイズミにとって一番の喜び・楽しみでもあるんや。
ただ、利益を先に考える(自利)と、利益は逃げていってしまうで。人様や地域のことを先に考える(利他)と、自然に利益が還流してくるよ。だから、自利と利他とは、実は別のことではないんやで。
みんなには、まず、お客さんのことを第一に考えて、誠心誠意お客さんに尽くしてほしいんや。

 

株式会社イズミの原点は、母からの手紙の「金目的でなく人様の役に立ち、喜んでいただける商売人になって下さい」という言葉や。お客さんが喜んでくれることは、私にとって一番の喜びや。

 

善い念いを持って、お客さんのことを思って行動し続けたら、必ずよい花が咲くで。
株式会社イズミの社員全員は、正しい方向を見て、信念を持って、日々精進する。
そうすれば、確かな未来が待っているで。

 

 

公正・平等の精神

私は、努力する人間が正しく評価される会社をつくりたいんや。
人間、嘘ついたらあかんで。社長の顔色見て仕事するんちがうで。お客さんが喜んでくれる仕事をするんやで。芯からお客さんの立場に立って商売をしてほしいと思うんや。

 

会社を売り込まんでええ。自分を売って来い。そしたら、お客さんが評価してくれる。陰日向なくやっていたら、結果はちゃんと付いてくるんや。お天道様は見ておられるで。

 

人間には早稲(わせ)と晩稲(おくて)がある。
地道にこつこつやっている人間は、自分の土台をつくっているから、ある日突然、一回りも二回りも大きく、魅力的に変貌する。
持って生まれた器用さで、努力せずに成果を上げていた人間が、窮地に陥ってしまったのをよう見てきた。
要領だけで来た人間は、部下を持ったときに、下積みの苦労を知らんから、行き詰まるで。

 

だから表裏があったらあかんで、今は田植えの時期や。
今まいた種は、5年後10年後 立派な花が咲いて、実ができるで。
今をいい加減に過ごすと、5年後10年後に必ず後悔するよ。自分の内面を磨くことが大切なんや。

 

株式会社イズミは、表裏なしにきちんと頑張る社員に、公正な評価をしていく会社や。
能力があると思っている人も、慢心したらあかん。目一杯頑張って、その先を目指さなあかんで。
今は成果が出ていなくても、みんな無限の可能性を持っているんや。自分の限界を自分で決めたらあかん。
個性的な持ち味を生かして、自分の人生に大きな花を咲かせてほしい。

 

お客さんに対しても、先入観なく、平等に、大切に応対せなあかんで。
うちに来てくださるお客さんは、何かを求めてきてくれるんだから。
見た目や、取引額に惑わされず、誰に対しても平等に、心を込めた応対をしないと、その姿勢は必ず伝わってしまう。
お客さんが仲介業者を決める最後の決め手は、担当者にどれだけ親身になってもらったかやで。
学校に行くために子供のアパートを決めに来る親ごさん、心配でたまらない。その不安をどこまで受け止められるか。それで、親ごさんは、大きく安心する。そういうことが大切なんや。

 

会社はみんなを公正に評価する。みんなも、お客さんに、表裏なく、平等に応対せなあかんで。
株式会社イズミは、公正平等を軸にした集団やで。

 

 

創造と探求の精神

私の親父は、とにかく新しもの好きで、何でも、人より早く買うのが好きやった。
村では2番目にテレビを買って、皇太子殿下のご結婚パレードを、村のみんなが見に来た。
みんなの楽しそうな顔、うれしそうな顔を見て、子供心にうれしかった。

 

洗濯機・冷蔵庫も村で最初に買った。洗濯機をおもちゃにしてよく怒られた。
冷蔵庫で氷ができるのに感動した。粉ジュースを混ぜて、アイスキャンディにして食べた。うまかった。

耕耘機もコンバインも、村で最初に買った。村中の人が見に来て、その後みんなが耕耘機を買った。
新しいものがみんなに感動を与え、みんなの生活や仕事が楽になるのを見て、私は親父を誇りに思った。親父ってえらい人やなぁ。

 

私も、親父の血を引いて、新しいものが大好きや。みんなの喜ぶ顔を見るのが大好きや。

 

不動産業に置き換えれば、賃貸マンションでも、新しい工法・設備がどんどん出てくる。
だから、他所(よそ)がやっていない、新しいものを探求し、創造していかなあかん。

 

例えば、カネボウの町並みは、緑地の増進。全区画セキュリティなど、いろいろ研究した。
そういう新しい取り組みをしているから、お客さんが感動してくれた。しかし、今最新のものでも、十年後には、時代遅れになる。

 

お客さんが何を望んでいるか、時代が何を望んでいるかを肌身で感じ、研究して、それを創造していく。
時代は、いつもいつも新しいものができてくる。いつも同じものをやっていたんでは生き残れない。リスクはあるが、それをやらなければ、必ず時代遅れになる。
商売というのは、新しく開拓するもの。その裏には必ずリスクがある。その困難を乗り越え続けていくところに栄光がある。その栄光を求めて挑戦するんや。

 

リスクを怖れてやめてしまったら、他の誰かが必ずやる。
探求・研究してリスクを乗り越えて、新しいものにチャレンジする。そこに栄光がある。しかし、そこで満足したらあかん。慢心したら、すぐに置いていかれる。

 

創造し、探求し続ける一番のテーマは、お客さんが喜んでくれることや。

 

何故売れた、何故売れへん、何故だ何故だ。絶えず疑問を持ち、それをいつもいつも研究し、工夫して商品・サービス・しくみをつくるんや。
それがお客さんの笑顔として返ってきたときに、自分たちの喜びになるんや。
お客様と社員の喜びと感動を生み出していくために、一丸となって探求し、新たな町づくりと、夢のある生活空間を創造し続けていく株式会社イズミにしたいんや。